妄想
投稿者:四葉
2010/1/31(日) 15:44:02 No.3083
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主人が留守の間に私は息子の拓海を連れ家を出て来た。 拓海を妹の晴海へ預けた後、私は自宅へ荷物を取りに戻った。 主人がまだ帰って居ない事を願い自宅の扉の鍵を開けた。 家の中は真っ暗で、まだ主人が帰って来ていないのを知り安心した。 直ぐにでも荷物をまとめ拓海を預けた妹の所に戻る一心で寝室へ駆け込んだ。 寝室の照明を付けると部屋の中心に私が家を出るまで無かった大きな台が置いてあった。 「な、に…!?いつの間にこんな物を……」 台と呼べるか分らないが他に言い様が無い物は、真っ赤な変ったシートをしていた。 その物が何なのか分らない私はグルりと周りを一周した。 足元には輪になる4つのベルトが鎖で繋がれていた。 背もたれらしき物も変った形をしており、その真ん中には大きな半円の窪みがあった。 その大きな窪みの両隣には小さ目の同じ様な窪みがあった。 「何なの…一体これって……」 目線を上げると背もたれにある変った形と同じ窪みが上にも3つ並んでいた。 何だか嫌な予感がした私は、その物を無視し急いで荷物をまとめに掛かる事にした。 その時だった。 『何処に行ってたんだ?』 「!!!!!?」 背後から聞き覚えのある声に怯えながら反応した私。 ゆっくりと後ろを振り向くと、そこには居ないと思っていた主人が立っていた。 「ア、アナタ!?」 『だから何処に行ってたんだ?と聞いているんだけどな…』 『拓海はどうした?』 「あ、あの…そ、その……た、拓海は晴海の所へ………」 『ふ〜ん、晴海ちゃんに預けて来た訳か…で、お前は何してるんだ?』 「こ、これは……」 主人の登場に私の体は強張り、声すら震わせていた。 『何処かに行くのか?随分な大荷物らしいが…』 「………………………」 私は何も言えなかった。 無言の私に主人が近寄って来る。 『なぜ黙ってるんだ?まさか…俺から逃げ様としてた訳じゃないだろうなぁ?』 主人が私の着ているコートに手を掛けた瞬間、私は部屋から逃げ出そうと走り出した。 掴まれたコートを脱ぎ捨て、寝室の扉を抜け出した私は玄関まで走った。 もう少しで玄関を抜けれる、そう思った時だった。 背後から主人の手が私の腕を掴んだ。 「嫌ッ!!離してッ!離してッ!!」 暴れる私をその場から引き摺りながら主人に再び寝室へ連れて来られた。 「お願い、離して!もぅ嫌なの!!」 髪をグチャグチャに振り乱し、掴まれる腕を振り解こうとする私を主人は無言で押さえ付ける。 『何が嫌なんだよ…俺の何がイケナイんだ?』 「はぁはぁはぁ…最近のア、アナタには着いて行けないのッ!」 「昨日だって拓海の見てる前で…あ、あんな事……」 『それはお前が悦ぶからだろ?』 「ち、違うッ!悦んでなんていない!!そう思ってるのはアナタだけよ!」 『あれだけ喘いで、俺の勘違いだと?』 「本当に嫌なの!私はアナタの玩具じゃないのッ!」 主人は一旦、目を閉じ頭をグルグルとさせた後、目を見開かせ私を睨み付けた。 そして、私の体をあの不思議な台の様な物の前に連れて行こうとする。 「嫌ッ!離してッ!!何をするつもりなの!」 『お前の為に買ったコイツを無駄にさせるなよな』 嫌がる私を力ずくで赤い椅子に座らせる主人。 そのまま私の頭を前に押し出し、背もたれの大きな窪みの中に私の首を押し付ける。 「止めてッ!アナタ止めてッ!!」 私の首を窪みに押し込んだまま、今度は左手首を小さな窪みの中に乗せられた。 するとズドンと落ちて来た物が私の首と左手首を挟み抜け出せなくなった。 「何なのこれッ!止めてッ!!」 首と左手首を挟まれながらもジタバタさせていると、右手首も掴まれた。 そして上から挟んでいる物を少し浮かし、右手首まで窪みに乗せ挟み込む。 ガチャガチャと鎖の音が聞えると、私の首と両手首を挟み込む物は一切浮く事が無くなった。 私はまるでギロチン台に乗せられた格好にさせられてしまったのだった。 それから主人は首を出す私の前に現れ、ハサミを見せ付けて来た。 『動くなよ?動くと痛い思いするからな!』 そう言い残し私の前から姿を消したと思えば、私の着ているトレーナーを背中からハサミで切り出した。 ジョキジョキと私のトレーナーの背中を切り、両腕まで丁寧に切り刻んで行く・・ 切り刻まれたトレーナーは布切れと貸し、私の肌からハラりと落ちた。
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