うさサンへのリクエスト
投稿者:四葉
2010/9/20(月) 16:44:35 No.3338
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定時の17時になり、帰り支度を始める うさ。 その時、うさのデスクの電話に外線が入った。 うさが電話に出ると相手は、うさの上司である山崎だった。 『宇佐君か?確か〜○○株式会社との企画って君が担当だったよな?』 「はい…私が担当ですが……何かありました?」 『実を言うと〜急に相手先が明日、その企画に目を通したいと言って来たんだ』 「明日って!?でも予定では来週って…」 『メールで送ると言ったんだが〜直接、会って見たいと言って来たんだ』 「で、ですが企画書はまだ私が持ってるんですよ?それにまだGOサインだって」 『そこで宇佐君に頼みがあるんだが〜』 「私にですか?」 『ああ、今から私の言う場所にそれを持って来てはくれないか?』 「今からですか?実は私これからちょっと…」 『機嫌を損ねたらまた何を言ってくるか君だって予想位つくだろ?』 「わかりました。行き先を教えて頂けますか?直ぐに私が向かいますから」 『本当に助かるよ。場所は〜〜〜〜○○ホテルの203号室』 「ホ、ホテルですか!!!?」 『オイオイ…普通のビジネスホテルだからな!』 「良かったぁ(笑)」 『とにかく急いでくれよ?君も予定あるんだろ??』
うさ上司から企画書を届ける場所を控え直ぐに会社を出た。 電車を乗り継ぎ約40分。 上司の山崎の言った建物の前に到着した うさ。 うさは建物の中へ入りフロントへ声を掛け、上司の居る203号室へ向かった。 203号室の前に立ち、チャイムを鳴ら すと中から上司の山崎が現れた。
『宇佐君ッ!すまなかったね』 「い、いえっ。これは私の企画ですから」 『直ぐに目を通すから中で少し待っててくれないか?』 「はい。お願いします」
うさは企画書を山崎に手渡し、部屋の中へ入っていった。
『狭くて悪いな。ま、適当に座ってて』 「はい。あ、あの…山崎さんはどうして此処に?」 『あまり部下に言える事じゃないんだが〜妻とは別居でな…』 「そうだったんですか…」 『んん!!?』 「どうしました?」 『此処…ほら此処、誤字じゃないか?』 「あっ!すいませんっ!!」 『あっ!株式が抜けてるじゃないか』 「ええっ!?」 『此処と此処と此処…直せば良いんじゃないかな?』 「あ、あの……これのバックアップは会社なんです…」 『会社って…つまり〜今、修正は出来ないと?』 「すいませんっ!」 『そうか。なら私が今からこれを全て打ち直すよ』 「え?山崎さんがですか??」 『仕方ないだろ?今から会社戻ってまた来るよりその方が早いだろ?』 「そうですけど…」 『宇佐君が打ち直す方がもっと早いと思うが、これから予定あるようだから』 「………………ちょっと待ってて下さい」
うさは一旦、部屋の外へ出て電話を掛けた。 相手は うさの彼氏だ。
「あっ!私だけど…ごめんっ。急な仕事が入っちゃって…」 「う、うん。終わったら連絡するから。うん、多分そっちに行くと思う」
本来うさは今日これから彼氏と会う約束をしていたのだった。 待ち合わせの時間には間に合わない旨を伝え、山崎の待つ部屋に戻った。
「すいません。急いで打ち直しますから少しだけ待って貰えますか?」 『待つのは構わないが〜時間…平気なのか?』 「そんなに時間掛からないと思いますし〜あ、そのPC使って良いんですか?」 『本当に任せても良いのか?』
うさは少しでも早く彼氏の元へ向かおうと慌てて修正作業を始めた。 カチカチとキーを叩く音が鳴り止む事なく打ち続ける うさ。 暫くすると山崎が うさへ飲み物を差し入れてくれた。
『こんな物しかないが〜良かったら』 「あ、すいません」
山崎が うさの向かうテーブルへアイスコーヒーを置いた時だった。
「きゃっ!!」
山崎の手がグラスに当たりアイスコーヒーが うさへ向け飛び散った。 うさの着ていた白いブラウス、そしてスカートに大きく茶色い染みが付いてしまった。 慌てて拭き取ろうも、大きく茶色い染みが残った。
「真っ茶っ茶…ど、どうしよう……」 『す、すまないっ!!』 『急いで洗えば落ちるかも!宇佐君っ、こっち来て』
山崎は うさを脱衣場へ連れて行った。
『此処で直ぐに洗い流そう』 「洗うって…」 『室内乾燥もあるから、すぐ乾くさ」 『ほらっ、急いで脱いでっ』 「で、でも…私、替えなんて……」
脱ぐ事を躊躇する うさに山崎はクローゼットからYシャツを一枚持って来た。
『これで我慢してくれないか?あ!勿論、新品だから安心して』 「着ないよりはマシですか…」 「あ、あの?着替えますので……ちょっと…」 『おっ、おお…すまんすまん』
山崎は脱衣場から離れていった。 その間に うさは山崎から受け取ったYシャツへ着替えた。 うさ と山崎の身長差は大して無かった。 その為、Yシャツを着たは良いが丈が太腿の半分にも満たなかった。
「短い気が……少し動くと見えちゃいそう…」
脱衣場にある鏡にYシャツ姿の自分を映し出す。 バッバッと両手を上に上げると下着がしっかり見えてしまう。
「ほらぁ…見えちゃうよ……どうしよ…」 『宇佐くーん、着替えたなら早く洗わないと落ちなくなるぞ』 「は、はいっ!直ぐにっ」
うさは自分のブラウスとスカートを洗面台で洗い始めた。
『どうだ〜?落ちそうか??』 「は、はいっ!何とか落ちてます」 『終わったらそこにハンガーあるから、それに掛けて浴室に干してな』 「わ、わかりました」
何とか染み付いたアイスコーヒーを落とす事が出来た。 だが、うさは部屋へ戻る事を戸惑っている。 Yシャツ一枚を羽織った姿を会社の上司、彼氏以外の男へ晒してしまう事を戸惑う。
『宇佐君、どうした?まだかい?』 「あ、はいっ!いっ、今行きますっ!!」
うさは命一杯Yシャツの裾を下へ引っ張りながら山崎の前に現れた。
「………………………///」 『少し…短かったかな?』 「ちょ、ちょっと…///」
Yシャツを引っ張りながらそそくさと山崎の前を横切る うさ。
「じゃ、じゃぁ続き〜急いでやりますね」
うさはソファーに座り、再びPCに向かい企画書の打ち直しを始めた。
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